2019年11月28日木曜日

電子レンジでスルメを焼く

文字通り「焼く」のです。

にわかには信じがたいのですが、電子レンジでスルメを焼くことができるのです。温めるのではありません。香ばしく、焼けるのです。

「電子レンジでスルメを焼く」とググればいくつかの記事がヒットします。
が、正しいやり方は少数派です。
スルメを電子レンジで焼くには、いろいろコツが必要なのです。
それを以下に書いておきます。
ただし、結構危険なので、試す場合は慎重にしてください。

①ノシイカを使う。
イカ自体の水分量が少ないことが重要です。
一夜干しでも、生っぽくなければ焼けます。

②表面に水をつける。
湿らない程度に水を振りかける、という程度です。
流水にくぐらせる、というのも手です。

③お皿を使わずに、電子レンジで10秒程度加熱する。
お皿を使わないのがポイントです。
加熱を開始すると、バチバチと音を立て煙が発生します。
そのまま放置するとイカが燃え出しますから、音が発生しだしたら、加熱を停止します。
イカの塩梅を確かめて、必要なら再加熱します。
パチパチと音が出ない場合は、表面の水が多すぎるかもしれません。
軽くふき取ると良いでしょう。

原理:
電子レンジは水を加熱する装置です。水が少量であれば、一瞬で沸騰させることができます。
乾燥したスルメには水分が少ないので、加熱されるのは、スルメの表面の水滴です。電子レンジのすべてのエネルギーは、スルメ表面の水滴に集中することになります。
水滴はとても小さいので、水滴は一瞬で沸騰し、水蒸気になります。さらに過熱が行われ、水蒸気は非常に高温になります。その高温の蒸気がスルメを焼くのです。
スルメ表面の水滴以外に加熱対象がある場合、電子レンジのエネルギーはそちらにも分配され、水滴の過熱が進行が遅くなり、単なる加熱にしかなりません。例えば、水分が多い一夜干しのイカとか、電子レンジで加熱される陶器のお皿とかが入っていると、エネルギーが分散します。

これをマイルドで安全に行うのが、ヘルシオの過熱水蒸気オーブン、という方法です。

条件さえそろえば、スルメ以外も焼けます。ただし、結構条件が厳しいんですよね。みりん干しの魚は、水をつけなくてもちょっとパチパチします。でも、焦げるところまではいきません。おいしいんだけどね。
もっと厚みの魚の切り身を焼くことはできないので、焼き魚を作る目的には使えません。

でも、こうやって焼いたスルメは、とてもおいしいのです!

必ず様子を見ながら加熱してください。火災の可能性すらあります。マジで。